豚バラ肉の角煮
トロトロの食感とよくしみ込んだお味をご堪能ください!
動画を交えて日本の食卓で親しまれている定番の豚肉料理をご紹介する「Movie recipe」。
第3回は、豚バラのかたまり肉を使った「角煮」をご紹介いたします。
材料-4人分
- 豚バラ肉のかたまり 1.2kg
- ながねぎ 1本
- しょうが 1かけ
- たまご お好み
- 日本酒(辛口白ワイン) 200cc
- 砂糖 大さじ3
- 醤油 大さじ5
- 八角(お好みで) 1片
- みりん 大さじ2
作り方
- ながねぎを青い部分と白い部分に切り分け、しょうがを7~8片の薄切りにする。
- 肉を4~5cm角程度に切り分ける。
- 熱したフライパンにサラダ油をしき、肉の表面に焼き色が付く程度に熱し、全体に色が付いたところでフライパンから上げる。
- 深めの鍋に焼いた肉を並べ、肉全体が浸るように水を満たす。
- 肉の上にねぎの青い部分としょうがを散らし、フタを閉じて1時間半程度中火で煮込む。
- 肉に串を刺して固さを確認(スッと通ればOK)し、一度火を止めて肉をバットなどに上げる。
- アクと一緒に200ccほど煮汁を減らした後、鍋に肉を戻す。ここでゆで卵を入れると同時に煮卵が出来ます。
- 日本酒(無ければ、辛口の白ワイン)、砂糖、しょうゆ、みりん、お好みで八角を入れる。
- 火を入れ直し、煮立ったところで弱火にし、30分間コトコト煮込んで出来あがり。
- 出来上がり後は、一度冷ますとより味が染み込みます。冷ました後は、そのまま頂くも良し、再加熱して頂くもよし。
Point
- 八角の香りが苦手な方もいらっしゃると思いますが、角煮に使うと味に深みが生まれ、高級感漂う味わいに仕上がると言われています。
日本の家庭料理として一般的な「豚の角煮」、江戸時代に長崎に伝わった中華料理の「東坡肉(トンポーロー)」が起源と言われています。
「東坡肉」は、中国全土で一般的に食される「紅焼肉(ホンシャオロー)」と呼ばれる料理の一種。主に上海に近い杭州市で提供される料理が「東坡肉」と呼ばれるそう。
共に豚の皮付きのバラ肉を、主にしょうゆベースで煮込んだ料理で、「紅焼肉」は肉の表面を焼いてから煮込む事が多いのに対し、「東坡肉」は表面を焼かずに下茹でしてから煮込みます。
同じような料理なのに、杭州市だけ「東坡肉」と呼ばれるのは、食通としても有名な北宋時代の文人「蘇東坡(そ・とうば/スードンポー)」が、杭州に役人として在任していた際に出来上がったと言われているから。
当時、同地は度重なる洪水に悩まされており、その治水に尽力したのが蘇東坡(蘇軾)で、その功績から、地域の人たちに感謝され、豚肉と紹興酒を贈られた際、煮込み料理として振舞ったのが「東坡肉」だと云い伝えられています。
がしかし、このエピソードも歴史を紐解くと、いつぞやの「肉じゃが」のエピソードと同じく宣伝のための逸話とも言われていて、事実とは言い切れないようです。
さて日本では…、中華料理店では本格的な「東坡肉」や「紅焼肉」を提供するお店もあるものの、日本風にアレンジされた角煮の方が多数派。
今回ご紹介のレシピは、さらに日本風、完全に家庭料理になったレシピです。
「東坡肉」のように肉は皮付きでありませんし、料理酒も紹興酒では無く日本酒を使います。
また、下茹でから始めるのではなく、表面を焼く事で少し油を落とし、旨味を閉じ込めてから煮込みます。
こうすることで、家庭料理らしく、ヘルシー&時間短縮を実現しています。
豚バラ肉は、豚のお腹の部分、あばら骨の周囲にあるお肉。赤身と脂身が三層に重なっていることから『三枚肉』と呼ばれることもあります。
角煮は、そのバラ肉の脂身のジューシーさを生かすにはもってこい!
今回ご紹介のレシピにも参考に、様々に楽しまれてみてください!